2012年08月25日プランタン銀座店

ここ何日かの暑さで体調を崩されていませんか？

北海道でも35度を記録するなど信じがたい気温が続いていますが、実は8月ももうすぐ終わり！タイムマシンにでも乗ってしまったかのような不思議な感じです。

しかし個人的にこの夏は何か夏っぽくないな…と感じておりました。…なんでだろ～♪なんでだろ～♪と思っていたら気が付きました！セミが少ないのです！！

お隣の家に豪華なお庭があるのですが、毎年そこからセミの大合唱が聞こえ夏の訪れを告げていました。

時にセミはお隣の大木から引っ越しをしようと、うちの網戸にくっついては『いつまで寝ているんだ！！』とばかりに声を立て、心地よいハーモニーを奏でるのです。

窓を開けて寝ている我が家ではセミの声と夏は切っても切れない関係で、セミは永遠のライバルでした。

しかし今年はその大合唱も聞こえない…。やんちゃな子ほどいなくなるとさみしさが増すものです。さみしいなと思っていた矢先、父から『ちょっと外きて』と言われました。

父から呼び出しがかかるなんて何事か！と思いつつついていくとそこには今世界に生み出されようとしている彼がいました。

※虫が嫌いな方はご注意ください。

セミの脱皮！！！

ライバルになる前の姿です。そういえばあれほど鳴いているにも関わらず今まで羽ばたく姿をこの目に焼き付けていませんでした。

かなりのスローペースですが、のろのろと殻から世界へ出てきています。

これを見てしまったらもう大変！最後まで彼の勇士を見なければ！！と

ご飯食べて見に行って…

お風呂入って見に行って…

寝る前にも見に行って…とストーカー行為を繰り返していました。

羽がピン！としてから徐々に茶色の色が付き、羽にも毛細血管のように線がついているのがお分かり頂けるかと思います。

旅立つまで見ていたかったのですが、睡魔に負けて彼の旅立ちを見ることはできませんでした。

後日、彼が止まっていた壁に行ってみると、もちろん彼の姿はありません。しかしそこには彼の前の姿、抜け殻が残されていました。

いつもは特に気にしない抜け殻ですが、この彼の抜け殻だけはとても哀愁深く、『よく頑張ったね…この世界を楽しむんだよ』と勝手に親心気分になり、『きっと今もお隣の大木で元気にミンミンしているのかな』と思いながら、少しうれしく木を見つめました。

今年の夏の思い出です。

…と、良い話風で終わらせたかったのですが、明るい時にそのお隣のお家の壁を見るとズラーーーーっと大量のセミの抜け殻がいました。

そうですね、暑さがこれだけ続いているときっとこれからこの旅立ったセミたちの大合唱がこれからくるのだと予感がしました。

きっとこれから『小早川家ＶＳセミ　２０１２』が始まることでしょう。…負けません。

プランタン銀座店　小早川　沙織