
更年期の背中の痛み|危険なサインと対処法5選
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「特に何もしていないのに、背中が重だるい」「マッサージに行っても、そのときだけで結局戻ってしまう」——40代後半を過ぎたころから、こんな背中の痛みに悩まされていませんか。
以前はこんなことなかったのに、と戸惑いながら、「これって更年期のせい?それとも何か悪い病気なの?」と検索した方も多いはずです。
整形外科で診てもらっても異常なしと言われ、どこに相談すればいいのかわからず、そのままにしている方もいるかもしれません。
でも、放っておくしかないと思い込む必要はありません。仕組みがわかれば、日々のちょっとしたケアで変わってくることも多いのです。
同時に、見逃してはいけない「危険なサイン」を知っておくことも大切です。
この記事では、看護師の視点から、背中の痛みが起こる理由と受診が必要な痛みの見分け方、今日からできる対処法をまとめました。
読み終わるころには、今の自分に何が起きていて、今日は何をすればいいのかが見えてくるはずです。
更年期の背中の痛みは肩甲骨まわりに出やすい
背中の痛みといっても、感じ方は人それぞれです。とはいえ更年期に関連する背中の痛みには、いくつか共通した傾向があります。まずはその特徴を確認していきましょう。
背中の痛みは肩甲骨の内側や上背部のこわばりが中心
更年期に関連する背中の痛みは、肩甲骨の内側から上背部にかけて出やすい傾向があります。具体的には、次のような感覚を訴える方が目立ちます。
- 肩甲骨のあたりが重く張っている
- 腕を上げると背中側が突っ張る
- 長時間のデスクワークのあとに強くなる
- 夕方以降につらさが増す
こうした感覚が、以前は感じたことのないタイミングで出てきた場合は、体からの何らかのサインかもしれません。
更年期の背中の痛みは肩こり・腰痛とは違う場所に出る
背中(肩甲骨から上背部)と、肩(首から肩甲骨の上部)、腰(腰椎まわり)は近接していますが、それぞれ違う部位の不調です。
この記事では背中の痛みにしぼって解説していきますので、肩や腰のつらさのほうが強い方は、症状に合わせて次の記事も参考にしてみてください。
肩の重さが気になる方→「更年期の肩こりはなぜつらい?身体とこころの負担を減らす実践法を解説」
腰の痛みが気になる方→「更年期の腰痛にはどんな痛みがある?症状や原因・セルフケア方法」
更年期は閉経前後5年ずつ計10年で45〜55歳が中心
更年期とは、閉経の前後およそ5年ずつ、合わせて10年間を指す言葉です。日本人女性の閉経年齢は平均50歳前後とされているため、45歳から55歳くらいの時期にあたる方が多くなります(出典:日本産科婦人科学会「更年期障害」)。個人差も大きく、40代前半で閉経を迎える方もいれば、50代後半までずれ込む方もいます。
年齢だけで判断せず、ひとつの可能性として頭に入れておくとよいでしょう。
更年期の背中の痛みはエストロゲン低下が引き金
「疲れが溜まっているだけ」と考えがちな背中の痛みですが、更年期においてはもう少しはっきりした理由があります。
カギを握るのは女性ホルモンのエストロゲンです。ここから先は、血流・自律神経・姿勢という3つの原因別で、痛みにつながる流れを見ていきます。
血流の低下で筋肉に疲労がたまりやすくなる
血流の低下は、更年期のしびれを生む要因のひとつです。

エストロゲンには血管をやわらかく保ち、血流を維持する役割があります。分泌が減ると血管が硬くなりやすく、背中の筋肉、とりわけ肩甲骨まわりの僧帽筋や菱形筋(りょうけいきん)に酸素や栄養が届きにくくなります。
結果として疲労物質がたまり、重だるさとして表れやすくなるのです。
単なる疲れと片づけず、こうした背景があると知っておくだけでも、対処の仕方が変わってきます。
自律神経の乱れが背中の緊張を強める
エストロゲンは自律神経の働きにも関わっています。分泌が減ることで交感神経が優位に傾きやすくなり、本来リラックスしているはずの場面でも、筋肉の緊張がゆるみにくくなります。

休んでいるつもりでも背中の力がうまく抜けない、という方はこの影響を受けている可能性があります。
猫背などの姿勢の変化も痛みに関わる
筋力や柔軟性の低下にともない、肩が内側に入る「巻き肩」や猫背の姿勢が強まりやすくなるのも、更年期世代によく見られる変化です。

巻き肩や猫背の状態では背中の筋肉が引き伸ばされたまま固定されやすく、それ自体が痛みの一因になります。
【私の体験談】ここで少し私自身の話をすると、巻き肩を整える筋トレを日課にしていて、続けるうちに肩まわりの張りが以前より軽く感じられるようになりました。
体質や状態によって感じ方は変わるはずなので万人向けとは言い切れませんが、姿勢を意識することは試してみる価値のある方向性だと感じています。
更年期の背中の痛みは骨粗鬆症など病気が隠れることも
背中の痛みのすべてが更年期が原因とは限りません。中には見逃したくない病気が隠れていることもあるため、判断のポイントを押さえておきましょう。
背中が丸くなる・身長が縮むのは骨粗鬆症のサイン
閉経を境に女性ホルモンが急激に減少すると、骨密度が下がりやすくなります(出典:日本整形外科学会「骨粗鬆症」、日本内分泌学会「閉経後骨粗鬆症」)。
骨がもろくなると背骨がつぶれやすくなり、背中が丸くなったり身長が縮んだりする変化とともに、背部の痛みが出てくることがあります。
最近になって姿勢が変わってきた、背が縮んだ気がする、という心当たりがあれば、骨密度を一度確認してもらうと安心材料になります。
突然の激しい痛みやしびれ・脱力は危険なサイン

以下のような状態は、すぐに医療機関へ相談したほうがよいサインです。
- 突然の強い痛みが治まらない
- 手足のしびれや力の入りにくさをともなう
- 発熱や、はっきりした理由のない体重減少がある
こうしたサインに心当たりがあるときは、様子見をせず受診してください。
過剰に心配しすぎる必要はありませんが、「気にしすぎかな」と迷うくらいなら、一度確認してもらうほうが結果的に安心につながります。
まずは整形外科で異常なしなら婦人科・更年期外来へ
背中の痛みの受診先としてまず候補になるのは整形外科です。
骨や神経に問題がないかを確認したうえで、はっきりした異常が見当たらず更年期の影響が疑われる場合は、婦人科や更年期外来への相談も選択肢に入ってきます。
どちらに行くべきか迷うときは、まず行きやすいほうから相談してみて構いません。
更年期の背中の痛みは1分からのながらケアでやわらぐ
ここからは、日々の生活に取り入れやすいセルフケアを紹介します。全部を一度に始めようとせず、まずは気になったものからひとつ試してみてください。
巻き肩を整えるストレッチ・筋トレで肩甲骨まわりを動かす【対処法①】

座ったまま両手を体の後ろで軽く組み、肩甲骨を引き寄せるように胸を開く。この動きを、心地よいと感じる回数だけ繰り返します。
デスクワークの合間に無理なく挟み込めるのが利点です。
先ほど触れた通り、こうした動きを習慣にしてから肩まわりの負担が軽く感じられるようになった、という実感を持っています。
継続することに意味があるので、まずは1日1回から始めてみるとよいかもしれません。
入浴で背中を温めて血流を促す【対処法②】
シャワーで済ませず、湯船に浸かる時間を確保することも有効な対処法のひとつです。体が冷えると筋肉はこわばりやすくなるため、温めることで血のめぐりを助ける効果が期待できます。
忙しい日は短時間でもよいので、湯船に浸かる習慣を意識してみてください。
猫背を防ぐ座り方を意識する【対処法③】

座るときに骨盤を立てる意識を持つと、猫背の予防につながります。骨盤が後ろに倒れた姿勢は、背中が丸まる原因になりやすいためです。
腰の後ろに小さなクッションを挟むだけでも姿勢は変わってきます。
完璧を目指さず、気づいたときに整える程度で十分です。
更年期の背中の痛みは治療と体質別の漢方で整える
セルフケアだけでは改善している実感がないときは、漢方やホルモン治療も選択肢のひとつになります。
漢方は体質に合わせて婦人科で相談する
漢方薬は、冷えが強いタイプなのか、血のめぐりの滞りが気になるタイプなのかによって、選ぶべき処方が変わってきます。
市販薬もありますが、婦人科や薬剤師に体質を相談したうえで選んだほうが、自分に合ったものを見つけやすくなります。体質別の漢方について詳しくは、更年期に効く漢方薬は?症状・体質別に選び方を解説もあわせてご覧ください。
背中の痛みの漢方はHRTと併用相談できる【対処法④】
漢方は、症状や体質によってはHRT(ホルモン補充療法)と組み合わせて使われることもあります。
どちらが自分に合うかは一人ひとり異なるため、婦人科で相談しながら決めていくのがおすすめです。効果を実感するまでの期間には幅があるので、自己判断で中断せず、専門家と相談しながら続けていきましょう。
パウワウの施術で骨盤と背骨を整える
背中の痛みへの向き合い方として、骨盤や背骨から全身のバランスを整えるという方法もあります。
ウィメンズヘルスケアサロン「パウワウ」の美姿勢サポート整体コースでは、背骨と骨盤、なかでも仙骨を中心にケアを行い、ストレッチポールを使って縮こまった胸を開いていきます。
癖によって偏った筋肉のこわばりをゆるめながら、本来のきれいな姿勢を保てるよう、全身のバランスを整えていくという発想です。

ここまで見てきたように、背中の痛みには巻き肩や猫背といった姿勢のクセも関わっています。
背中だけを部分的にほぐすのではなく、骨盤と背骨から全体を整えていくアプローチは、そうした姿勢の積み重ねにじっくり向き合いたい方に向いているかもしれません。
自宅でできるケアや生活習慣のアドバイスも受けられるため、日々のセルフケアと並行して取り入れやすいのも特徴です。
まとめ|更年期の背中の痛みは今日からの姿勢とケアで整えていける

更年期に関連する背中の痛みは、エストロゲンの減少をきっかけに、血流・自律神経・姿勢という複数の要因が重なって起こります。押さえておきたいポイントを整理すると、次の3つになります。
この記事で押さえておきたいのは、次の3点です。
- 背中の痛みは肩甲骨まわりにあらわれやすい
- 激しい痛みやしびれ・脱力をともなう場合は、更年期と切り離して受診を検討する
- 巻き肩ケアや入浴、座り方の見直し、体質に合った漢方が対処の選択肢になる
原因がわかれば、無理に我慢する必要はなくなります。
今日紹介した対処法の中からひとつ、無理のない範囲で試してみてはいかがでしょうか。
骨盤や背骨から姿勢そのものを整えたいという方には、パウワウの美姿勢サポート整体コースも選択肢のひとつです。
この記事のライター
看護師
1999年 看護師免許取得し、国立療養所富士病院に看護師として入職
2005年 富士宮市立病院に入職 循環器内科、呼吸器内科など多くの科を経験 (他、消化器内科、脳外科、心臓カテーテル室、内視鏡室)
2008年 呼吸療法認定士取得
2022年 子育てとフルタイム勤務の両立に悩み、退職
2022年 退職後 内視鏡クリニックとデイサービスの非常勤で働きながら フリーランスの看護師として活躍開始 webライター、セミナー講師などで活躍中 看護師の自由な働き方についてSNSで情報発信している







