
更年期が終わったのに体調が戻らない…更年期後の不調の原因と整え方
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「更年期が終われば体調も元に戻ると思っていたのに…」
「更年期後もなんとなく不調が続いている」
このように感じ、不安になる女性は少なくありません。
更年期後の身体の変化や不調の原因を知り、身体のケアや生活習慣を整えることで、日々の不調をやわらげることにつながります。
この記事を通して、皆さんが自分自身を労り・大切にする時間をつくっていただけたら嬉しいです。
実は更年期後も身体の変化は続いている

更年期の時期が終わっても身体がすぐに元の状態に戻るわけではありません。
女性ホルモンは少ない状態が続いており、加齢による身体の変化も起こります。
そのため、疲れやすい・身体のだるさなどの更年期に感じる不調が治らないと感じることがあります。
今までの身体の不調だけでなく、デリケートゾーンの乾燥や違和感・尿漏れなど、これまで気にならなかった変化を感じる方もいます。
更年期後に起こりやすい不調

更年期後にも様々な身体の不調を感じることがあります。
次のような症状はありませんか?
- 疲れやすい
- 身体がだるい
- めまいがする
- 動悸がする
- 眠りが浅い
- 気分の落ち込みがある
- 関節の痛みがある
- デリケートゾーンの違和感がある
こうした症状は、更年期後にみられる身体の不調の一例です。当てはまる場合は、更年期後の身体の変化が関係しているかもしれません。
身体がだるい・疲れやすい
更年期後は女性ホルモン(エストロゲン)が少ない状態です。
自律神経も乱れ、疲労回復が機能しにくい状態になりやすくなります。
睡眠が浅くなるなど、睡眠の質も低下することもあります。
さまざまな要因が影響し、疲れやすい・疲れが取れないなどの症状が出やすくなります。
めまいや動悸
女性ホルモン(エストロゲン)の低下と関係して、自律神経も乱れることがあります。
自律神経は全身の内臓や血管を調整しています。
自律神経のバランスが乱れることで、めまいや動悸につながることがあります。
気分の落ち込みや不安
「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニン。
このセロトニンには気分を安定させる働きがあります。
女性ホルモン(エストロゲン)の低下は、
このセロトニンの働きにも影響すると言われています。
そのため、気分のゆらぎや不安を感じやすくなることがあります。
睡眠トラブル
更年期では、不眠症や閉塞性睡眠時無呼吸などのリスクが増えると言われています。
これは、女性ホルモンの減少が影響していると考えられています。
また、自律神経の乱れやその他の不調が睡眠を妨げ、寝つきが悪い・眠りが浅いなどの睡眠トラブルにつながることも考えられます。
関節痛や身体の痛み
女性ホルモンであるエストロゲンは関節にも関係しています。
エストロゲンには、関節の柔軟性を保つ・炎症を抑えるなどの働きもあります。
閉経後にエストロゲンの量が減少することで、これまで感じなかった関節のこわばりや違和感、痛みを感じる方もいます。
朝起きた時に身体が動かしにくい、階段の上り下りで膝に違和感があるなど、毎日の動きの中で違和感や変化を感じることがあります。
デリケートゾーンの乾燥や違和感
更年期以降は女性ホルモン(エストロゲン)の低下により、デリケートゾーンが乾燥しやすい状態になります。
乾燥によって、かゆみ・ヒリヒリ感・性交時痛などを感じる方も少なくありません。
デリケートゾーンの皮膚はとても繊細です。
そのため、正しい方法でケアを行うことが大切です。
更年期の不調はいつまで続く?

更年期後の体調の変化や期間には個人差があります。
数ヶ月で落ち着く方もいれば、数年かけてゆっくり身体が変化していく方もいます。
「何年で必ず終わる」とはっきり言えないのが現状です。
閉経後は女性ホルモンが低い状態で安定していきます。
身体がその状態に慣れていくまで時間がかかる場合もあります。
更年期後の不調の感じ方や回復の違いには、以下の要因が影響することがあります。
- 健康状態(体力や筋力など)
- 睡眠の質
- ストレスの程度
- 生活習慣(運動・食事)
- 持病の有無
焦らず、ご自身の身体の変化と向き合い、見直せる時間を作れるといいですね。
症状が長引いて辛い場合や生活に支障が出ている場合は、専門家に相談しましょう。
更年期後も不調が続く原因

更年期が終わった後も、
「疲れやすい」「眠りにくい」「気分がすっきりしない」などの不調が続くことがあります。
これは更年期後も身体の変化が続いていることが関係していると考えられています。
ここでは更年期後も不調が続く主な理由について説明します。
女性ホルモンの低下
閉経後は女性ホルモンであるエストロゲンが大きく減少します。
この変化は一時的なものではなく、閉経後は低い状態が続きます。
エストロゲンは次のような働きに関わっています。
- 骨の健康を保つ
- 血管のしなやかさを保つ
- 皮膚や粘膜のうるおいを保つ
- 脳の働きや気分の安定に関わる
そのため、エストロゲンが減少することで、疲れやすい・関節の違和感・皮膚やデリケートゾーンの乾燥など、様々な身体の変化が現れることがあります。
自律神経のバランスの乱れ
女性ホルモンは自律神経の働きにも関係しています。
自律神経は、体温調整や血圧、睡眠、心拍などをコントロールする働きがあります。
更年期以降は女性ホルモンの変化によって自律神経の働きが不安定になることがあると考えられています。
その結果、次のような症状が現れることがあります。
- ほてりや汗
- めまい
- 動悸
- 眠りにくさ
- 疲れやすさ
こうした症状は時間とともに落ち着くこともありますが、
生活習慣やストレスの影響も受けやすいと言われています。
加齢による身体の変化
更年期を迎える年代は、自然な加齢による身体の変化が現れやすい時期でもあります。
筋肉量は一般的に40歳頃から少しずつ軽減し、基礎代謝も低下していきます。
筋力や体力が低下すると、これまでと同じ生活をしていても疲れやすさを感じたり、
回復に時間がかかったりすることがあります。
また骨密度の低下や関節の変化も起こりやすくなり、身体の痛みや違和感につながることがあります。
ストレスや生活習慣
更年期を迎える年代は、
家庭や仕事、親の介護など、生活環境が大きく変化する時期でもあります。
こうした心理的・社会的ストレスは、自律神経や睡眠に影響を与えることがあり、
体調の変化として現れる場合もあります。
身体の変化だけでなく、生活環境の変化も不調の一因となることがあります。
更年期後に気をつけたい病気

更年期後の体調の変化には、病気が関係している場合もあります。
「更年期だから」と自己判断せず、気になる症状が続くときは医療機関に相談することが大切です。
甲状腺疾患
甲状腺は首にある小さな臓器で、身体の代謝を調整するホルモンを分泌しています。
甲状腺疾患は、閉経や女性ホルモンと直接関係はありません。
ですがこの働きに異常が起こると、更年期と似た症状が現れることがあります。
例えば
- 動悸
- 疲れやすさ
- 体重の変化
- 手の震え
- 気分の落ち込み
更年期症状と似ているため見過ごされることもあるため、注意が必要です。
骨粗鬆症
骨粗鬆症は、骨の骨密度が低下し、骨がもろくなる病気です。
閉経後は女性ホルモン(エストロゲン)の低下により、骨密度が低下しやすくなります。
次のような方は注意が必要です。
- 転びやすくなった
- 背中や腰の痛みがある
- 身長が低くなった
- 家族に骨粗鬆症の人がいる
気になる方は、骨密度検査をおすすめします。
婦人科疾患
子宮体がん・卵巣がん・乳がんなどの婦人科疾患は40〜60代で多い疾患です。
閉経後の不正出血、デリケートゾーンにしこりやデキモノ、乳頭や乳房の違和感など、
不安な症状がある場合は早めの受診が大切です。
しかし、症状が出てからでは手遅れな場合もあります。
そのため定期的に検診を受けることが大切です。
自律神経失調症
自律神経失調症は、自律神経の働きが乱れることで心身に不調が現れます。
自律神経は、呼吸・循環・消化・排泄・体温調節などの身体をコントロールする大切な役割があります。
女性ホルモンの低下、生活環境の変化、ストレスなどによって自律神経の働きが乱れると、
まめい・動悸・だるさ・頭痛・気分の乱れなどの症状がみられることがあります。
更年期と自律神経失調症は症状が似ているため区別が難しい場合が多いです。
女性ホルモンとの関係も考えられるため、日常生活に支障がでている場合は専門の医療機関に相談しましょう。
うつ症状
更年期の女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって、
幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが不足しやすくなると言われています。
また、更年期後は身体の変化だけでなく、
生活環境の変化やストレスなどが重なることもあります。
その影響で、気分の落ち込みや不安感が続くこともあります。
次のような症状が続く場合は、早めの相談が大切です。
- 気分の落ち込みが長く続く
- 何をしても楽しめない
- 眠れない日が続く
- 食欲がない
変形性関節症
女性ホルモン(エストロゲン)は関節の軟骨や腱を維持する働きがあります。
エストロゲンの減少によって関節に違和感や痛みが出やすい状態となっています。
整形外科にて病名がつく場合もありますが、「症状が出ていても原因が分からない」
という場合もあります。更年期の時期からみられる症状のこともあるため、
婦人科への受診をおすすめします。
動脈硬化性疾患
女性ホルモン(エストロゲン)は血管の柔軟性を保つ働きがあります。
また、LDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレステロール)のバランスを保つ働きもあります。
そのため閉経後は、血圧が高くなったり、脂質のバランスが崩れたりすることで、
狭心症・心筋梗塞・脳梗塞・大動脈瘤・閉塞性動脈硬化症などの病気になるリスクが高くなります。
定期的な健康診断で身体の状態を確認することが大切です。
骨盤臓器脱・萎縮性膣炎
骨盤臓器脱は、子宮・膀胱・直腸など骨盤の中に納まっている臓器が、膣を通して下がってくる状態のことをいいます。
女性ホルモン(エストロゲン)の減少・出産や加齢・生活習慣などが原因で、
臓器を支える骨盤底筋が機能しにくくなることが考えられています。
デリケートゾーンに何か挟まっている感覚があります。症状が進行すると排尿・排便など日常生活にも支障が出てきます。
萎縮性膣炎は、エストロゲンの減少によって、膣粘膜が萎縮・乾燥している状態です。
デリケートゾーンの違和感・かゆみ・痛み・性交時痛・おりものの変化など、
様々な症状が出ます。
どちらも症状に合った治療法や、正しいセルフケアが大切です。
専門の医療機関に相談しましょう。
参考出典:閉経後に気をつけたい症状と病気|早めに受診すべきサインを婦人科女医が解説! – 港区、品川区の産婦人科で妊婦健診・産後ケア・避妊相談なら│海老根ウィメンズクリニック
更年期後の体調を整える生活習慣

体調を整えるためには、日々の生活習慣を見直すことが大切です。
更年期後は女性ホルモンの変化に身体が少しずつ慣れてくる時期でもあります。
無理はせず、ご自身の体調に合わせた生活習慣やケア方法を取り入れることが大切だと思います。
今回ご紹介する中から、一つでも生活に取り入れてくださると嬉しいです。
適度な運動をする
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は、血流を良くしたり筋力の維持にもつながります。
また身体を動かすことは、気分転換や睡眠の質の向上にもつながることがあります。
更年期後は、以前と同じ運動量が負担に感じる場合もあります。
無理のない範囲で続けることが大切です。
次のような運動が取り入れやすいためおすすめです。
- 1日10-20分程度のウォーキング
可能であれば1日40分程度(約6000歩以上)が推奨されています
- 朝や入浴後の軽いストレッチ
- 家事の間に身体を伸ばす習慣(背伸び)
「がんばる運動」よりも続けられる運動を見つけることがポイントです。
出典:「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」推奨シート:高齢者版 | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット) | 健康日本21アクション支援システム Webサイト
バランスの良い食事
更年期後は、筋肉量や骨量が少しずつ減少しやすくなるため、必要な栄養をバランスよく取り入れることが大切とされています。
特に意識したい栄養素は次の4つです。
- たんぱく質(肉・魚・大豆製品など)
- カルシウム(乳製品・小魚・大豆製品など)
- ビタミンD(魚・キノコ類など)
- 食物繊維(野菜・海草・豆類など)
毎日完璧な食事を目指す必要はありませんが、「主食・主菜・副菜」をそろえることを意識するだけでも、体調管理につながります。
睡眠の質を整える
更年期後は、寝付きにくい、夜中に目が覚めるなど睡眠に関する悩みを感じる方も少なくありません。
睡眠は身体と心を回復させる大切な時間です。
生活リズムを整えることや睡眠前の習慣を見直すことで睡眠の質を整えましょう。
次のような習慣を意識してみてください。
- 毎日同じ時間に寝起きする
- 寝る前にスマートフォンを見る時間を減らす
- 就寝前にぬるめのお風呂に入る
- 寝る前に深呼吸をする
すぐに改善しなくても、少しづつ整えていくことが大切です。
デリケートゾーンのケアと骨盤底筋トレーニング
更年期後は女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって、膣やデリケートゾーンが乾燥しやすい状態になります。
また、出産歴や日々の生活の負担が加わることで、骨盤底筋群が働きにくい状態になることがあります。
その影響で、デリケートゾーンの違和感・かゆみ・乾燥・尿漏れなどの症状で悩む方も多いです。
しかし、正しい方法でケアやトレーニングを行うことで、症状が軽減することもあります。
【デリケートゾーンのケア】
デリケートゾーンのケアでは
洗浄・保湿・マッサージの3つの手順が大切になります。
①洗浄
デリケートゾーン専用のソープで洗います。
デリケートゾーンの皮膚に摩擦の負担がかからないよう優しく洗いましょう。
ボディーソープで洗ってしまうと、刺激が強すぎてしまいます。かえって皮膚にダメージを与えてしまうため、必ず専用のソープを使いましょう
②保湿
保湿する際もデリケートゾーン専用の商品を使いましょう。
膣内に使える商品を選ぶとより安全です。

手にオイルなどを適量出します。
手をデリケートゾーン全体を覆うように当てます。
数秒そのまま温めましょう。
ヒダの間は矢印の方向に優しく指を滑らせるように、会陰部分は円を描くよう優しくオイルを広げていきましょう。
③マッサージ
保湿と一緒に股の付け根や会陰のマッサージをすることをおすすめします。
血流改善にもつながり、骨盤底筋トレーニングの効果も上がります。
必ず清潔な手で行ってください。

親指の付け根まで、指を膣内に入れます。
矢印の方向に向かって、ゆっくり皮膚を伸ばしていきます。
伸びにくい方向があったら、何回か繰り返してみましょう。
痛みやヒリヒリ感がでた場合は無理に続けず終わりにしてください。
【骨盤底筋トレーニング】
更年期に起こりやすい腰痛の原因の1つに、骨盤底筋群の筋力が弱いことが考えられます。
骨盤底筋郡は、インナーマッスルと呼ばれる筋肉の1つです。
インナーマッスルが弱いと、腰に負担がかかりやすくなり、腰痛の原因となります。
また、更年期に尿漏れで悩む方も少なくありません。
尿漏れも、骨盤底筋群が原因の場合があります。
今回は、基本の骨盤底筋トレーニングをお伝えします。
仰向けでのトレーニング

①仰向けで寝た状態で、深呼吸をしてみましょう
鼻から息を吸って、口から優しく吐きます
この時
息を吸った時にお腹が膨らむ
息を吐いた時にお腹が凹む
ように意識してみてください。
吸った時間より倍の時間をかけてゆっくり息を吐きましょう。
②呼吸に合わせて骨盤底筋群に力を入れていきます
お腹を凹ましながら息を優しく吐きます。
同時に骨盤底筋群を締めるように力を入れてみましょう。
骨盤底筋群に力を入れる感覚としては
- おしっこを我慢するように
- お尻の穴をとじるように
- 膣の入口を締めて、上に引き上げるように
上記の中で、力を入れやすいイメージをもって行ってみましょう。
上手く力が入らない場合は、写真のようにタオルを使ってお尻の位置を高くしてあげると力が入りやすくなります。
③呼吸に合わせて骨盤底筋群をゆるめます
骨盤底筋群に力を入れた後は、
お腹を膨らませながら息を吸います。
同時に骨盤底筋群の力を抜きましょう。
②③を繰り返し行っていきます。
少しでも良いので毎日続けてみましょう。
デリケートゾーンのケアや骨盤底筋トレーニングは
ご自身の身体の変化と向き合うための手段でもあり、身体を労わることにもつながります。
無理のない範囲で、日々の生活の中に少し取り入れてみてください。
更年期後の身体と上手く付き合うために

更年期が終わった後も、身体の変化によって様々な不調を感じることがあります。
「もう更年期は終わったはずなのに」と不安になることもあるかもしれません。
ですが、更年期後の身体は新しい状態に少しずつ慣れていく途中でもあります。
不調は身体からのサインの一つです。我慢する必要はありません。
自身の身体の変化に気づき、身体を労わってあげることを大切にしてあげてください。
毎日の生活習慣を少し見直したり、身体を優しく動かしたり、必要に応じて専門家のサポートを受けることも体調の改善や安心につながります。
女性の身体の変化に寄り添ったケアを行っているパウワウ整体では、更年期世代の身体のゆらぎや不調に合わせたサポートを受けることができます。
また、ウィメンズ整体の専門教育を受けた女性整体師が施術を担当するため安心です。
専門家のサポートを受けることは、無理なく健康を保つ一つの方法でもあります。
実際に施術を受けたお客様からは、
「その日の夜、ぐっすり眠れた」という寝つきの悪さの改善や、「イライラが落ち着いた」というメンタル面の効果も聞かれています。
気になる方は一度体験してみてはいかがでしょうか。
この記事のライター
【保有資格】
・理学療法士
・膣トレ膣ケアインストラクター
・骨盤底筋エクササイズ「Pfilates™」認定インストラクター
普段は理学療法士として、病院で勤務しています。
妊娠をきっかけに、身体の不調を訴える方の声をきき、ウィメンズヘルスの勉強を始めました。
現在は、私自身も子育てをしながら、産後のお母さんの身体ケアについて情報発信しています。
お母さんの笑顔は家族の笑顔
女性の皆さんが笑顔で素敵な毎日を過ごせるようお手伝いできればと思います。








