更年期はいつから始まる?40代女性が知っておきたい身体と心の変化を管理栄養士が解説

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「最近、なんだか体調が安定しない」

「今までと同じ生活をしているのに、疲れやすくなった気がする」

40代に入ってから、そんな小さな違和感を覚えたことはありませんか。

更年期という言葉はよく聞くけれど、「いつから始まるの?」「私ももう更年期?」と、はっきりしない不安を抱えている方も多いと思います。

この記事では、更年期はいつから始まるのかという疑問に寄り添いながら、

身体と心に起こる変化、そして備えとしてできることを、管理栄養士の視点でわかりやすく解説します。

 

1.更年期における身体の変化

更年期は、女性ホルモンの分泌が大きく変化することで、身体や心に様々な影響が現れやすい時期です。ここでは更年期の基本的な定義と、ホルモンバランスの変化によって起こる身体の仕組みについて解説します。

 

更年期の定義(閉経前後約10年間)

更年期とは、医学的には閉経を挟んだ前後約10年間を指します。

日本人女性の平均閉経年齢は約50歳とされており、一般的には45歳頃から55歳頃までが更年期にあたると考えられています。

ただし、更年期の感じ方や症状の出方には大きな個人差があります。

ほとんど不調を感じない方もいれば、日常生活に支障を感じるほどつらい症状が出る方もいます。

 

出典:小冊子『女性がいきいき生きるコツ』「更年期障害」の正しい知識と適切な対処を

 

女性ホルモン(エストロゲン)の変化

更年期の身体の変化に深く関わっているのが、女性ホルモン(エストロゲン)です。

エストロゲンは、月経周期の調整だけでなく、血管・骨・自律神経・精神面など、女性の健康全般を支えています。

更年期に近づくにつれて、卵巣の働きが徐々に低下し、エストロゲンの分泌量は大きく揺らぎながら減少していきます。

この急激な変動に身体がうまく対応できないと、さまざまな不調として現れることがあります。

 

出典:小冊子『女性がいきいき生きるコツ』「更年期障害」の正しい知識と適切な対処を

 

2.更年期はいつから始まる?年齢の目安と個人差

更年期の始まりには個人差があり、「いつから」と明確に言い切ることはできません。ただし、一般的な年齢の目安や、更年期の前段階とされる時期を知ることで、自分の体の変化を落ち着いて受け止めやすくなります。

 

一般的な開始年齢は45〜55歳

多くの情報で、「更年期は45歳頃から」と説明されています。

これは統計的な平均値であり、ひとつの目安にすぎません。

実際には、年齢だけで更年期かどうかを判断することはできず、

生活環境、ストレス、体質、出産経験などによっても、感じ始める時期は異なります。

 

プレ更年期とは?更年期の前に訪れる身体と心のゆらぎ

近年よく聞かれるようになったのが、「プレ更年期」という言葉です。

これは医学的な正式名称ではありませんが、更年期に入る前段階として、

40代前半から心身の変化を感じる状態を指すことが多い表現です。

月経はあるけれど周期が乱れ始める、疲れが取れにくい、気分の波を感じるなど、

「病気とまでは言えないけれど、今までと違う」状態が続くのが特徴です。

 

執筆者は42歳で更年期のサインを感じ始めました

私自身、42歳を迎えてすぐ、これまで規則的だった月経周期に変化を感じました。

生理が終わって2週間ほどで再び出血があり、「不正出血?」と不安になったことを覚えています。

結果的には5日ほど生理と同じような出血が続き、大きな異常はありませんでしたが、

「今までと違う」という感覚が、心に残りました。

当時は忙しさもあり、「たまたまかな」「年齢のせいかも」と受け流しそうになりましたが、

今振り返ると、これがプレ更年期のサインだったのかもしれないと感じています。

この経験があったからこそ、早い段階で自分の身体に目を向けることの大切さを、強く実感しています。

 

3.更年期の初期サインとは?多忙な女性が見逃しやすい症状

更年期の初期には、はっきりとした症状ではなく、「なんとなく不調」と感じる変化が現れることがあります。忙しい毎日の中で見逃されやすい、身体と心のサインについて整理します。

 

身体の変化(疲労感、ほてり、睡眠の質低下など)

更年期の初期には、次のような身体の変化が見られることがあります【1】。

・以前より疲れやすい

・寝つきが悪い、夜中に目が覚める

・顔や上半身が急に熱くなる(ほてり)

・動悸や息切れを感じる

これらは日常の疲れやストレスと区別がつきにくく、忙しい女性ほど見逃されがちです。

 

出典:小冊子『女性がいきいき生きるコツ』「更年期障害」の正しい知識と適切な対処を

 

心の変化(イライラ、不安感、集中力低下)

身体の症状と同時に、心の変化を感じる方も少なくありません。

・些細なことでイライラする

・気分が落ち込みやすい

・不安感が強くなる

・集中力が続かない

これらもエストロゲンの変動と自律神経の乱れが関係していると考えられています。

 

4.更年期を知ることは「不安」ではなく「備え」

更年期の知識は、不安を増やすためのものではなく、これからの自分を守るための備えになります。生活習慣の整え方から、医療や漢方という選択肢まで、無理なく向き合う方法を紹介します。

 

正しく知ることで心の準備ができる

更年期について知ることは、不安を増やすことではありません。

「今、身体で何が起きているのか」を理解することで、必要以上に自分を責めずに済みます。

変化を知ることは、自分を守るための準備でもあります。

 

管理栄養士の視点での生活・食事の整え方

更年期の土台になるのは、日々の生活習慣です。

・たんぱく質をしっかり摂る

・大豆製品など、伝統的な和食を意識する

・極端な食事制限をしない

・睡眠と休養を大切にする

食事は「今の自分」だけでなく、「これからの自分」をつくる材料です。

完璧を目指さず、続けられる形を選ぶことが大切です。

 

漢方薬という選択肢

更年期の不調には、体質に合わせて処方される漢方薬が用いられることもあります。

西洋医学とは異なる視点で、心身のバランスを整える方法として選ばれる方もいます【2】。

出典:(3)更年期障害に対する漢方療法 – 日本産婦人科医会

 

我慢せず病院を受診するという備え

症状がつらい場合や、不安が強い場合は、婦人科や更年期外来を受診することも大切な選択肢です。

受診することは、決して「弱さ」ではなく、自分の健康を守る行動です。

 

5.まとめ:更年期を知ることは自分を大切にする第一歩

更年期は、ある日突然始まるものではありません。

多くの場合、少しずつ、静かにサインが現れます。

「私って更年期?」と感じたその気持ちは、

自分の身体に目を向け始めた大切な第一歩です。

不安になりすぎず、でも見過ごさず、

これからの自分のために、できることから整えていきましょう。

 

この記事のライター

大嶋 裕美子

大嶋裕美子

大学病院、内科クリニック、総合病院にて勤務し、入院患者さんや糖尿病患者さんの栄養指導の他、減量、食べ方の指導をおこなってきました。
現在は主婦として3人の子育てに奮闘しながら、現代社会の食環境について考えています。
管理栄養士 免許番号 127125
フードスペシャリスト 資格番号 0270053
未病栄養コンサルタント®︎