妊活中の40代必見!寝ても眠い原因と妊娠力を高める睡眠改善法

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はじめに          

妊活に取り組む40代のあなたは、「しっかり寝ているはずなのに、日中どうしても眠気がとれない」と悩んではいませんか。

 

実は、睡眠と妊活には驚くべき関係があることがわかっています。

 

眠りが浅くなると卵子の質やホルモン分泌に影響し、睡眠時間が短いと妊娠率に影響が出るというデータもあるのです。

 

他にも、ストレスや生活習慣の乱れなど、複数の要因が重なり合って睡眠の質を下げていることがあります。

 

本記事では、眠気の原因を科学的に整理しながら、

 

  • あなたはどのタイプ?眠気のセルフチェック
  • 妊活成功のための眠気対策【運動なしでもOK】
  • 【実践編】妊活女性専用・7日間睡眠改善プログラム 

 

をお伝えします。

 

医療機関を受診すべきサインも含め、妊活を支える「実用的な睡眠改善ガイド」として役立てていただける内容です。

H2-1:【妊活女性は要注意】睡眠不足が妊娠に与える影響 

不眠・睡眠時間と妊娠しやすさの関係

 

妊活中の方にとって、質の高い睡眠は非常に重要です。睡眠不足は疲労回復を妨げるだけでなく、ホルモンバランスの乱れを引き起こし、妊娠しやすい体づくりに悪影響を及ぼす可能性があります。

海外で行われた研究では「毎日何時間眠っているか」「布団に入ってもなかなか寝付けないか」「夜勤の仕事をしているか」といった睡眠に関する習慣と、妊娠のしやすさ(妊娠するまでにかかった期間)の関係を詳しく調べました。

 

その研究結果によると、布団に入ってもなかなか寝つけない人は、妊娠しにくくなる可能性があることが分かりました。また、毎日の睡眠時間が短い人も、妊娠しにくくなる傾向が見られたのです。

 

 40代女性の妊活に睡眠が大切な理由

 

40代になると、卵子の数や質がゆっくりと減っていくことが知られています。そのため、体のリズムが少し乱れただけでも、妊娠のしやすさに影響する場合があります。

 

ぐっすり眠る時間は、体の内側を整えるために必要不可欠です。理由の一つとして、夜に分泌される成長ホルモンやメラトニンというホルモンは、体のリズムを整え卵巣の助ける役割があるといわれています。

妊娠を望む方にとって毎日の良質な睡眠時間は、体づくりの基本といえるでしょう。

 

ホルモンバランスと卵子の質への影響

 

女性の体は、年齢とともにホルモンのバランスが変わりやすくなります。

 

とくに「女性ホルモン(エストロゲン)」が減ってくると自律神経が乱れやすくなり、夜中に汗をかいたり、急に体が熱くなったりします。

 

「寝たはずなのに疲れがとれない」と感じやすくなり、眠りの質が悪い状態が続くのです。卵子の状態にも影響が出るとされ、妊活の効率が下がる原因にもなりかねません。

 

「強い眠気が続く」「日中ぼーっとする」などのサインは、体が休息を求めている証拠。放っておかず、早めに生活を見直すことが大切です。

 

生活習慣や寝る前の環境

 

さらに、就寝前の環境も妊娠力を左右します。スマートフォンやパソコンから出るブルーライトは、眠りを誘うホルモン「メラトニン」の分泌を抑えてしまい、寝つきを悪くする原因になります。

 

また、夜遅くのカフェインやお酒も、体がしっかり休むのを妨げてしまい、卵巣の回復に必要な時間を奪ってしまうのです。

 

毎晩の過ごし方を整えることは、ホルモン変化が大きくなる年代には、体調を保つためにも欠かせない要素です。

 

H2-2:40代で寝ても眠い5つの原因【妊活視点で解説】 

 

妊活中の寝ても眠気が取れない原因には、主に以下の5つが考えられます。

【原因①】加齢による睡眠の質変化

 

寝ても眠気が取れない原因の一つめは、加齢によって睡眠の質が低下することです。

 

深い眠り(ノンレム睡眠)は、体の修復やホルモン分泌を支える重要な役割を担っています。しかし、年齢とともに深い眠りの時間は短くなり、夜中に目が覚める「中途覚醒」も増える傾向が見られます。毎日、同じ睡眠時間を確保していても、十分に疲労が回復しにくくなるのはそのためです。

 

睡眠の中断が増えると、成長ホルモンや性ホルモンの分泌が乱れ、卵巣機能の低下や体の修復不足につながる可能性があります。

 

結果として、日常生活にも疲労感や集中力低下といった影響が出やすくなるのです。

 

【原因②】プレ更年期のホルモン変化

 

二つめの原因は、40代前半から始まるホルモンの変化です。

 

女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、自律神経を安定させる役割を持っています。しかし、エストロゲンは、40代から少しずつ減っていくため、体温の調節や気持ちの安定が乱れやすくなるのです。

 

からだのほてりや冷えのために、夜に寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりの状態が続くと「寝ても眠い」と感じるようになります。

 

さらに閉経が近づくと、眠気から生じるリスクは高まり、多くの女性が睡眠の不調を経験しています。

 

ホルモン変化は自然な流れですが、睡眠の乱れを招きやすいため、早めの対策が大切です。

 

【原因③】妊活ストレス・プレッシャー


3つめとして挙げられるのは、 妊活中のストレスが、眠りを妨げる大きな原因になることです。

 

 仕事や家事に加え、親の介護なども重なる40代は心身への負担が大きい時期ともいえます。強い緊張や不安が続くと、体がリラックスできず夜に眠りに入りにくくなりやすいのです。

 「眠れないと妊娠に不利になるのでは」といった思い込みが、かえって不眠を悪化させる場合もあります。こうした悪循環が続くと、疲労やストレスがさらに強まり、眠りの質を下げてしまいます。

 

妊活期の睡眠改善には、ストレスの悪循環を断ち切る工夫も必要といえるでしょう。

 

【原因④】スマホ・SNS依存による睡眠リズム破綻

 

寝ても眠い原因の4つめは、寝る前のスマホ習慣です。

 

スマホ画面の強い光が脳を刺激し、さらに、SNSや動画視聴に夢中になると、心が興奮状態し睡眠時間が削られます。

 

短い睡眠を続けていると「睡眠負債」になる可能性があるのです。この状態は、借金のように眠りの不足が積み重なり、昼間の強い眠気や集中力低下を引き起こしかねません。

 

 つまり、寝る前にスマホを控えるだけでも、睡眠リズムを守る大切な一歩になるのです。

 

【原因⑤】睡眠時無呼吸などの隠れた病気


5つめとして見落とせないのは、 昼間の眠気の原因が、病気に隠れているケースです。

 

 代表的なのは「睡眠時無呼吸症候群」です。これは眠っている間に呼吸が止まる病気で、40代以降の女性に発症することがあります。特に、体重の増加や気道の狭さが影響します。

 寝ている間に呼吸が止まると酸素が不足し、全身の血流が滞ります。妊活中の方にとっては、体の回復力や妊娠に必要な環境にも悪影響を与えるおそれがあります。

 

強い眠気が続く場合は、生活習慣だけでなく病気の可能性も考え、医療機関への相談も頭の片隅に入れておきましょう。

 

H2-3:あなたはどのタイプ?眠気のセルフチェック 

眠気の原因はひとつではありません。「寝不足」「眠りの浅さ」「ホルモン変化」など、タイプによって改善の方向が異なります。

 

自分に近いタイプをチェックしてみましょう。

①睡眠時間の不足タイプ(単純な寝不足)

 

夜ふかしや残業、スマホ使用で就寝が遅く、睡眠時間が足りていないタイプです。

 

睡眠が6時間未満の日が続くと、脳と体の疲れが取れにくくなり、日中の強い眠気を感じやすくなります。妊活中は、家事や通院などで休みづらい方も多いでしょう。

 

まずは、寝る時間を15〜30分早めることをおすすめします。

 

②睡眠の質が低下タイプ(浅い眠り)

 

「寝ても疲れが取れない」「朝からだるい」と感じる方に多いタイプです。

途中で目が覚める・いびき・夜間のトイレなどが特徴で、ストレスや緊張も関係します。

 

照明や室温・寝具など寝室の環境を整えたり、横向き寝で呼吸を楽にしたりしてみましょう。

 

③ホルモンバランスの変化タイプ(ホルモン型眠気)

 

睡眠時間は十分でも強い眠気がある場合は、ホルモン変動が関係していることがあります。

 

40代は女性ホルモンの分泌が乱れやすく、自律神経のバランスが崩れる時期です。

特に排卵期〜黄体期はプロゲステロンの影響で「眠くなりやすい」傾向があります。

 

体を目覚めさせるためには、朝の軽いストレッチも良い習慣です。

 

 H2-4:妊活成功のための眠気対策【運動なしでもOK】

 

妊活中、日中の眠気に悩むことがあるかもしれません。ここでは、運動を無理にしなくてもできる眠気対策を、朝→昼→夜という1日の流れに沿って紹介します。

 

できる範囲から少しずつ取り入れてみてください。

【朝】妊娠力を整えるスタート習慣

◆起きてすぐ10分ほど日光を浴びる
→ 体内時計が整い、夜に自然な眠気が来やすくなります。

 

コップ1杯の水を飲んで体を目覚めさせる

 

◆朝食には卵・魚・豆などのたんぱく質を含める
→ 血糖値の急な上下を防ぎ、ホルモンの材料にもなります。

 

◆忙しい朝なら、調理不要のヨーグルトやゆで卵を活用するのもおすすめ

 

こうした朝の習慣は、日中の眠気を軽くし、妊娠に関わるホルモンのリズムを安定させる助けになるでしょう。

 

【昼】短時間の昼寝と座りすぎない具体策

◆昼寝をするなら 30分以内 に抑える
→ 長く眠ると夜の睡眠が乱れる恐れがあります。

長時間座っていると血流が悪くなるため、昼寝後には以下のような動きを入れましょう。よう

 

  • 座りながらの作業中には、ときどき伸びをする
  • 1時間に一度は軽く立って歩くようにする
  • カフェインの入っていない飲み物で少しずつ水分を補給する

これらは血流を促し、眠気や重だるさの悪化を防ぎます。

 

【夜】卵子の質を支える快眠ルーティン

 

ぬるめのお湯にゆっくり入浴し、体温を上げてから下がるタイミングで寝床へ
→ 深い眠りに入りやすくなります。

 

◆スマホやパソコンの画面はオフにする
→ メラトニンが出やすくなります。

 

寝室は暗く静かに、寝具も自分の体に合ったものに見直す

 

◆頭の中で考え事をして眠れないときは、翌日のToDoを紙に書いて切り替える
→ 心配事を脳から追いやり、安心して眠りにつけます。

 

夜の過ごし方が、ホルモンの分泌や卵子の質にも影響すると考えられています。毎晩の小さな習慣が、大きな助けになるかもしれません。

H2-5: 【実践編】妊活女性専用・7日間睡眠改善プログラム

良い睡眠習慣が身につくまでには、数日から数週間かかるといわれています。

そこで、無理なく続けられる1週間のプログラムを用意しました。

 

 

焦らず少しずつ、毎日の様子を確認しながら取り組んでみてください。

 

まとめ:こんな眠気は受診を【妊活中だからこそ注意】

寝ても眠い40代の方は、できそうなことから日々の暮らしを見直してみることが大事です。

 

生活改善後も続く強い眠気は、ただの疲れではなく身体のサインかもしれません。

 

家族に「いびきが大きい」「呼吸が止まっている」と言われた場合、睡眠中の酸素不足がホルモンのバランスや卵子の質に影響を及ぼす場合があります。

 

「このくらい大丈夫」と我慢せず、婦人科でホルモン状態をチェックしたり、必要に応じて睡眠外来での検査を受けたりすることも検討してみましょう。

 

隠れた病気が関係している可能性もあるため、内科受診も選択肢の一つです。妊活を前向きに続けるためにも、無理せず、専門家への相談をしてみてくださいね。

 

【参考文献】

北米の妊娠前コホート研究における女性の睡眠パターン、交代勤務、妊娠可能性

睡眠の変動と妊娠を達成するまでの時間:妊娠を希望する女性のパイロットコホート研究からの結果 

健康づくりのための睡眠ガイド 2023 P30 P37

④【日本睡眠学会】女性の睡眠障害:香坂雅子

⑤【NUWA医療】アメリカの研究から~睡眠不足が妊娠にあたえる影響が明らかに!

⑥【厚生労働省】良い睡眠の概要(案)

この記事のライター

田代文恵

田代 文恵

1990年 正看護師資格取得
ライフスタイルに合わせつつ、総合病院やクリニック、訪問看護・介護施設でさまざまな年代の患者さんや利用者さんのケアをおこなってきました。
2023年 フリー看護師ライターとして活動開始。健康寿命や認知症予防に関する発信から、人生100年時代の新しい生き方を提案していきます。
2025年 電子書籍初出版
看護師免許番号 700804
介護支援専門員登録番号 0406186
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